化粧品のキャッチフレーズとしてもよくつかわれる「美白」。スキンケアアイテムの中でも美白化粧品は人気です。
それは、「美白」というワードからなんとなく肌が白くきれいになる成分が配合されていると考える人も多いからだと思います。
しかし、化粧品に配合されている美白成分の効果には多くの方が間違った解釈しています。
美白化粧品に配合される「美白成分」とは、肌の美白に直接働きかけるのではなく、肌にシミなどができにくくする働きを持ちます。
つまり、美白成分には紫外線によるシミ・そばかすの発生を予防する効果が期待できるのです。
なにも美白成分が肌をきれいにするうえで効果がないと言いたいわけではありません。
色素沈着やくすみのない明るい肌を目指す上では次の2つのケアが特に重要です。
- ニキビ跡やシミを未然に防ぐケア
- すでにできてしまったニキビ跡、シミを薄くするケア
2番目に挙げた、シミなどの色素沈着を薄くするには、化粧品などのアイテムに頼るというよりは、人間本来の治癒能力が重要になります。
「肌をきれいにするのは化粧品ではなく人間本来のチカラ】+ターンオーバーについて
肌の状態を清潔に保ち、睡眠などの生活習慣を整えることが治癒につながると考えられます。しかし、シミが薄くならないこともあります。
シミに悩まれている場合にはレーザー治療などが受けられる医療機関の受診も検討してみてください。
まとめると、美白ケアでは、美白化粧品や日焼け止めの使用でシミの発生を未然に防ぐことが重要です。
このように本来の意味での「美白」ケアを行い、明るい肌を目指す上では、国からお墨付きをもらった有効成分を配合している美白化粧品を選ぶことが大切です。
そのためにもこの記事では化粧品選びに役立つ美白成分と美白化粧品を選ぶ際のポイントを紹介します
是非最後まで読んでいただきご自分に合った化粧品を見つけていただけると幸いです。
美白とはどういう効果?
美白ケアというと「美白」というワードから、肌を直接的に白くするようなケアを思い浮かべますが、
本来「美白」とは、紫外線によりシミやそばかすができるのを未然に防ぐケアのことを指します。
美白化粧品とは?
数ある化粧品のジャンルの中でも美白化粧品は人気のアイテムです。
では、美白化粧品はほかの化粧品と何が違うのでしょうか。
美白有効成分
美白有効成分とは、医薬部外品に配合する成分のうち、厚生労働省によって「メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ」
あるいは、これに類似した効能を表示することが認められた成分のことです。また、美白有効成分は安全性と有効性の観点から配合する量が
定められています。
そして、化粧品を「美白化粧品」として販売するには薬事法で定められた一定の条件をクリアする必要があります。
医薬部外品・・・薬用化粧品とも呼び、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されている。一般的に化粧品よりも高い効果が期待できる。
メラニン・・・メラニンとは肌が紫外線などの刺激を受けた時に作られるもので、肌表面で紫外線をブロックし、肌内部にダメージが届かないようにする働きがある。しかし、肌内部でエラーなどによりメラニンがうまく輩出されなかったときにシミになる。つまりメラニンとはシミの元であり、その一方で肌を外部のダメージから守る役割も持つ。メラニンが正常に排出されるようおにするには、肌のターンオーバーが正常な周期で行われることが重要である。
ターンオーバー・・・肌の細胞が生まれ変わり、古い角質細胞が表面に押し出されて垢となり剥がれ落ちることをターンオーバーといいます。また、ターンオーバーは一定の周期で行われますが、その周期は加齢や健康状態によって変動します。ターンオーバーの周期が乱れるとメラニンが正常に排出されずにシミができやすくなったり、傷の治りが遅くなったします。 “ターンオーバーについてはこちらの記事で詳しく解説しています”
美白化粧品の条件
美白化粧品として販売するには厚生労働省により認められた美白有効成分が配合されていることが条件になります。
むやみやたらに「美白」というワードを使用することはできないのです。
厚生労働省に認可された有効成分が化粧品に一定濃度で含まれている化粧品は医薬部外品と呼ばれます。
押さえておきたい美白成分
美白を謳う化粧品には、美白成分が含まれているわけですが、美白成分にも様々な種類があります。
それぞれの美白成分に優劣はありませんが、美白のメカニズムが異なります。自分の目的に合わせて美白成分を選ぶのがおすすめです。
シミは下のイラストのように、紫外線によってメラノサイトがメラニンを生成することにより、肌のターンオーバーでうまく排出できなかった時に発生します。
美白有効成分の種類は次の3つに分類されます。
- メラニン(シミの元)の生成を抑制
- メラニンを還元する
- メラニンの排出を促進
では、それぞれの特徴と、どんな悩みの方に向いているかを紹介します。
メラニンの生成を妨げる美白成分
これに分類される美白有効成分は、メラニンを生成するメラノサイトの活性化を抑えたり、メラニンに関係するチロシナーゼという酵素の働きを抑えるのが特徴です。
つまり、この記事の冒頭でも紹介したような、シミができるのを未然に防ぐ効果が期待できる成分ということです。
部活動やお仕事で日中に紫外線を多く浴びる方におすすめです。また、日焼け止めも併せて使用することでシミが、よりできにくくなります。
メラニンの生成を妨げる効果が期待できる代表的な成分を紹介します。
ビタミンC誘導体
ビタミンC単体では壊れやすく、肌に浸透しにくいため、浸透しやすく、より長い時間皮膚内にとどまるように開発されたのが「ビタミンC誘導体」です。
「ビタミンC誘導体」は、美白有効成分のなかでもとくに知名度の高い成分です。
- メラニンの発生を抑制(シミができるのを予防する)
- メラニンの還元(今あるシミを薄くする)
といった効果があり、予防と改善の両面から働きかけてくれるのが特徴。
ビタミンC誘導体にもいくつか種類があり、全成分表示では「~アスコルビル」などと記載されています。
ビタミンC誘導体を含有している化粧品
【化粧水】ビタミンC誘導体を配合している化粧水
オルビス ブライトローション
量 | 180 [ml] |
価格 | 1980 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | トラネキサム酸(美白有効成分) ビタミンE ヒアルロン酸Na-2 |
特徴 | さっぱりした使用感 |
こんな方におススメ | 美白ケアの効果にこだわりたい方 透明感が不足しているように感じる方 |
オルビス(ORBIS)の美白化粧水はオイルフリー処方でべたつきにくく、さっぱりとした使用感が特徴です。しっかりと保湿がしたい方向けにもしっとりタイプもラインナップされています。
オルビスには、メンズ向けのライン「オルビスミスター」や、エイジングケアのライン「オルビスユー」、「オルビスユードット」、美白ケアのライン「オルビスブライト」など、様々なラインがあります。また、それぞれのトライアルセットがあるため、気になる化粧品はお手軽な値段でお試しできます。
Dr.Ci:Labo(ドクターシーラボ)VC100エッセンスローションEX
量 | 150 [ml] 約1~1.5か月分 |
価格 | 4136 円~ |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | 高浸透ビタミンCとしてパルミチンさんアスコルビンリン酸3Na 3-O-エチルアスコルビン酸 |
特徴 | さっぱりした使用感 |
こんな方におススメ | 美白ケアの効果にこだわりたい方 透明感が不足しているように感じる方 |
こちらの化粧水に配合されている『バルチミン酸アスコルビルリン酸 3Na』は、他の水溶性ビタミンCや油溶性ビタミンCと比較しても浸透性が高く、角層まで美白成分が浸透します。
また、商品容量のバリエーションも豊富です。
アルブチン
「アルブチン」には、コケモモや梨などに含まれる天然の美白成分と、ハイドロキノンと糖から合成される人工的に作られたアルブチンがあります。
アルブチンは、メラニン生成に関わるチロシナーゼに直接作用し、シミの原因となるメラニンの生成を阻害します。この働きによりシミを作らないようにしてくれます。
ただ、シミを薄くするような効果は期待できません。
また、医薬部外品に配合されているアルブチンにのみ美白効果が認められており、一般の化粧品に配合されているアルブチンには美白効果はありません。
ハイドロキノンとは、医療機関で使用される漂白成分で、継続使用による白斑も報告されています。アルブチンはハイドロキノンを誘導体化したもので、ハイドロキノンと異なり、刺激もほとんどない美白成分です。
また、1989年に厚生労働省がアルブチンにおける美白の効能・効果を医薬部外品の成分として認めました。
アルブチンには、α-アルブチンとβ-アルブチンの2種類が存在し、結合様式が異なります。
α-アルブチン ハイドロキノンにブドウ糖を結合したものです。近年になり、α-アルブチンにはβ-アルブチンの10倍のメラニン生成抑制効果があることが分かり、注目を集めています。また、肌への刺激もほとんどなく、安定した成分であることもわかっています。
β-アルブチン ウワウルシ、コケモモ、梨などに含まれています。一般的にアルブチンというと、β-アルブチンを指します。美白有効成分として承認されているのもβ-アルブチンです。
アルブチンを含有している化粧品
【化粧水】アルブチンを配合している化粧水3選
肌ラボ 「白潤 薬用美白化粧水(170ml)」 【医薬部外品】
量 | 170 [ml] |
価格 | 820 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | トラネキサム酸(美白有効成分) ビタミンE ヒアルロン酸Na-2 |
特徴 | 高い保湿力 お肌にやさしい |
こんな方におススメ | 乾燥肌の方、お肌の乾燥が気になる方、 しっかりと保湿したい方 |
1位は、取り入れやすいプチプラアイテムでありながら、アルブチン、ヒアルロン酸Na-2、ビタミンEといった美容成分が配合されてる白潤の薬用美白化粧水です!
白潤は、うるおいと白さにこだわる薬用美白乳液です。保湿力が高く、肌荒れの予防効果も期待できます。また、健康な素肌と同じ弱酸性で、肌へのやさしさに配慮した、無香料・無着色・鉱物油フリー・アルコール(エタノール)フリー・パラベンフリーです。
白潤で化粧水から乳液、クリームまでそろえるのもおすすめです。
また、ドラッグストアにも並んでいますし、購入しやすいのもポイントです!
ちふれ 美白化粧水 W しっとりタイプ(180ml) 【医薬部外品】[生産終了]
ちふれ 美白化粧水Wは、リニューアルして「ちふれ 美白化粧水 VC&AR」となったため、すでに生産が終了しています。在庫がないことがあります。
量 | 180 [ml] |
価格 | 1210 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア(生産終了しているため店舗にない場合があります) |
通販 | amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | アルブチン 安定型ビタミンC誘導体 |
特徴 | べたつきにくく、さっぱりとした使用感 2つの美白成分でアプローチ |
こんな方におススメ | 美白ケアにこだわりたい方 |
美白有効効成分として、アルブチン、L-アスコルビン酸を、美白成分としてビタミンC誘導体を含有しています。そして、肌荒れ有効成分の『グリチルリチン酸ジカリウム』も配合しており、抗炎症効果が期待できます。ニキビ等の肌荒れに悩む方にもおすすめです!
肌へのやさしさに考慮した、無香料・無着色・アルコールフリー・シリコンフリー・無鉱物油です。
ちふれの化粧水には、
- 保湿シリーズ
- 美白シリーズ
の2つのラインがあり、それぞれにさっぱりとした使用感からしっとりとした使用感の化粧水がラインナップされています。そのため、自分に合ったアプローチなおかつ、自分に合った使用感の化粧水を見つけることができます!
そして、詰め替え用もあるので、安くデイリー使いすることができますね!
ちふれ 美白化粧水 VC&AR さっぱりタイプ(180ml)【医薬部外品】
こちらは、先ほど紹介した「ちふれ 美白化粧水W」からリニューアルされた化粧水です。
量 | 180 [ml] |
価格 | 1650 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | 公式サイト、amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | アルブチン 安定型ビタミンC誘導体 |
特徴 | べたつきにくく、さっぱりとした使用感 2つの美白成分でアプローチ |
こんな方におススメ | 美白ケアにこだわりたい方 |
リニューアルされて、容器が新しくなりました。化粧水の成分などは変わりありません。(ちふれ 美白クリームのみ処方もリニューアルされています。)
アスタリフト ホワイトブライトローション
量 | 130 [ml] |
価格 | 4180 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | 公式サイト、amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | アルブチン |
特徴 | しっとりとした使用感 1年間を通して心地良い使用感のテクスチャ 肌荒れ有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」配合 |
こんな方におススメ | 美白ケアにこだわりたい方 美白に加え、肌荒れのケアもしたい方 |
バラのようないい香りがするアスタリフト ホワイトブライトローションには、美白有効成分のアルブチンのほかに、天然ビタミンEなどが配合されています。テクスチャはとろみがあり、お肌の潤いをしっかりとキープしてくれます!
しっとりとした保湿感のある化粧水をお求めの方におススメです!
【美容液】アルブチン配合の美容液おすすめ3選
TUNEMAKERS α-アルブチン
量 | 10 [ml] |
価格 | 1760 円 |
購入可能な場所 | ドラッグストア |
通販 | 公式サイト、amazon、rakuten、yahoo! |
美容成分 | アルブチン(α-アルブチン) |
特徴 | くすみにアプローチ 敏感肌の方も使えるやさしい処方 |
こんな方におススメ | お肌のくすみが気になる方 |
美肌ケアに使われる不安定なハイドロキノンを誘導体西て安定化させたα-アルブチン。化粧水の後に美容液として使用するのもよし、化粧水に(1~2滴)混ぜて使用するのもよし!
また、内容量10mll と少なく感じるかもしれませんが、1度の使用量が1~3滴で、1日に2日使用する場合約50日ほどお使いいただけます。
普段のケアに美白ケア要素を取り入れたい方、くすみケアを取り入れたい方におススメです!
白潤 プレミアム美容液
キャメロンアンドガブリエル 天使の聖水
【クリーム】アルブチン配合のおすすめ美白クリーム
カモミラET
「カモミラET」は、キク科の植物カミツレ(カモミール)の鼻からとれるエキスです。紫外線によるメラニン合成過程の初期段階で作用し、メラニンの過剰な生成を抑え、シミ・そばかすを防ぎます。
また、「カモミラET」は、医薬部外秘有効成分の成分名であり、化粧品の表示名称では「カミツレ花エキス」が最も近いですが、同一ではありません。
メラニン生成の抑制効果以外にも、保湿性、抗炎性、養毛、収れん、殺菌、血行促進、充血除去、かゆみ止めなどの効果が化粧品成分に使用されています。また、強力な消炎効果を持ち、乾燥による肌荒れや、ニキビ等の皮膚炎から肌を守る化粧品に配合されています。
収れん・・・化粧水の中に、「収れん化粧水」というものがあります。収れん化粧水は、引き締め化粧水とも呼び、化粧水としての主な機能肌に潤いを与えるのはもちろん、ほかにも様々な機能があります。
- 清涼感を与えて皮ふ温・血行を調整し、ほてりを鎮める
- 過剰な皮脂分泌をコントロールし、べたつきを抑える
- 肌をすっきりと引き締めて肌表面をサラサラにキープする
- 毛穴が目立たないほどなめらかなキメに整える
収れん化粧水についてまとめた記事はこちら
カモミラETを含有している化粧品
コウジ酸
「コウジ酸」は100年以上前に、日本人によってその名の通り麹(こうじ)から発見されました。日本酒や味噌などの醸造現場で麹を扱う杜氏(とうじ)の手が白くなめらかであることから注目され、製薬会社が開発した成分で、とくにシミ予防・くすみのケアに効果的な美白有効成分です。
コウジ酸は、メラニンを生成するチロシナーゼに働きかけることで、美白効果を発揮します。また、他の美白有効成分と比較しても分子のサイズが小さいため、メラノサイトにまでしっかり到達し、効果を発揮します。
コウジ酸を含有している化粧品
まとめ
美白ケアがしたい方は、
- 1年を通しての紫外線ブロック
- 規則正しい生活習慣
- 自分の肌質・肌の悩みに合った美白成分を含む製品を使う
皆さんで頑張ってきれいな肌を手に入れましょう!